ESSAYかぐらびと

オーダーメイドのトレーニングで理想の体に | コンセプチュアルジム

2025.03.04

「自分に合ったトレーニングがわからない、ジムに通っても思うように結果が出ない」

そんな方の悩みに寄り添い、骨格や体質に合わせたオーダーメイドのトレーニングを提供している「コンセプチュアルジム」。オーナーの奥 健人さんに、開店のいきさつとともに“体を鍛えるってなんだろう?”という疑問について伺ってみました。

コンセプチュアルジム オーナー トレーナー
奥 健人 Oku Kento

柔道整復師(国家資格)を持つトレーナー。趣味は美術館や写真展を巡ること。最近特に印象に残ったのは、オノ・ヨーコの《すべて白一色のチェス盤》。戦うことのできないチェスという平和へのメッセージに深く感銘を受けた。新しいものに触れることや、さまざまな価値観の人と話すことを大切にしている。 


施術×トレーニングで培った経験が生む本質的なアプローチ

トレーナーになるまでのいきさつを教えてください。
「もともと体を動かすのが好きで、ジムのトレーナーを目指していました。でも、ただ筋肉を鍛えるだけじゃなく、もっと深く身体の仕組みを理解した上でトレーニングを指導したいと思うようになって。まずは学校に通って柔道整復師の資格を取得し、整骨院で2年間働きました。施術を通じて、お客様の体のどこが悪いのか、どうすれば改善できるのかを実践的に学んだんです。その後、念願だったパーソナルジムに移り、トレーナーとして4年間勤務。でも、もっと一人ひとりに合ったサービスを提供したいという思いが強くなり、独立を決意しました。」 
それで神楽坂に開店なされた?
「いえ、実は最初は赤坂で開店する予定でした。資金計画も赤坂で立てていて、物件の契約が決まる直前まで話が進んでいました。でも、オーナーの意向で直前になって契約が白紙になりまして……。すでに融資の申請も進めていたので、一時はどうなるかと焦ったんですが、神楽坂で条件に合う物件を見つけることができ、開業にこぎつけました。」

“鍛える”よりも“整える”からはじめる

体を鍛えるとは、どういうことを言うのでしょうか?
「“体を鍛える”とは、単に筋肉をつけることではなく、姿勢やバランスを整え、しなやかで機能的な体を作ることを含みます。バランスが崩れたまま筋肉をつけると、ケガのリスクが高まり、動きにくくなることも。そのため、まずは体の状態を整え、正しい姿勢や動作を意識することが大切です。」
具体的には、どのようなプログラムを組まれているのですか?
「うちのジムでは、いきなりトレーニングをはじめるのではなく、まずはお客様の立ち姿勢を見ます。そこから骨格の歪みや体質を分析し、最適なプログラムを組み立てるんです。たとえば、姿勢の乱れが原因で下腹部がぽっこり出てしまうこともあります。ただ鍛えるのではなく、まずは正しい位置に戻すことが大切。運動経験が少ない方の場合、筋力が不足していることが多いので、いきなり負荷の高いトレーニングは行いません。ストレッチや軽い筋肉の動作から始め、筋肉をあたためながら徐々に強度を上げていきます。無理に負荷をかけるのではなく、しっかりと体の状態を整えながらトレーニングを進めることで、より効率的に理想の体型に導くことができます。」

子育て世代からアスリートまで

お子様連れのトレーニングが可能なんですね。
「以前働いていたジムで、“子どもを連れて行っていいですか?”とよく聞かれたことがきっかけです。その経験から、うちのジムではお子様連れOKにしています。完全プライベート空間なので、泣いてしまっても気にしなくて大丈夫。“子どもを預ける手間がないのが助かる、時間を有効活用できる”と喜んでくださるお客様が多いですね。」
客層は女性の方が多いのですか? 
「いえ半々くらいですかね。男性だと30~40代のお客様がメインで、仕事終わりにうちに通ってくださっています。男性の場合はダイエットというよりは、体のコンディションを整えたり、ストレス解消として利用したりする方が多いです。“週に一度ジムに来ることでリセットされる、トレーニングをすると頭もスッキリする”といったお声をいただいています。」
サルコペニア問題をニュースで見て、筋肉貯金の重要性をひしひしと感じています。
「筋肉が減って体の機能が低下すると、健康に大きく影響しますからね。コンセプチュアルジムでは、ご年配の方の“年齢を重ねても元気に動ける体を作りたい”というニーズに応える形で、関節の負担を考慮した動きや、姿勢を正しく保つためのエクササイズを提供しています。転倒防止や体力維持を目的とした“無理のない運動トレーニング”です。」

“ジム”の枠を超え、まちとつながる拠点へ

これからの展望をお聞かせください。
「神楽坂の他店舗とのコラボレーションを積極的に進めていきたいですね。たとえば、飲食店と提携して健康的な食事メニューを開発したり、体づくりとあわせて外見のケアもできるように美容室と連携したサービスを提供したり。ただ体を鍛えるだけでなく、地域のサービスともつながることで、健康やライフスタイル全体をサポートできる場所を作っていけたらと思っています。」 
トレーニングと聞くと“きつい運動”や“厳しい食事制限”を想像しがち。でも、コンセプチュアルジムでは一人ひとりの身体の特徴やライフスタイルに寄り添いながら、無理なく続けられるプログラムを提案してくれます。身体を動かすことが、より心地よく、日常を豊かにするためのものになる——そんなジムのあり方が、ここ神楽坂で広がっていくのが楽しみです。

今回、取材にご協力いただいたのは奥 健人さん。
お店で会えたら「かぐらびと見ましたよ!」ってひと言、頼むな!

店舗情報

店名
コンセプチュアルジム 神楽坂店
住所
〒162-0805 東京都新宿区矢来町110 久米ビル2階
営業時間
9:00 - 22:00
定休日
不定期
駐車場
公式SNS
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この記事を書いた人

かぐらむら編集局

隠れた名店や話題の最新スポットを実際に訪れ、取材しています。神楽坂を知り尽くした編集局ならではの視点で、皆さまに新たな発見をお届けします!

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