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催事・イベント
早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)は、2026年10月に開館5周年を迎えました。その特別企画として、村上春樹著『走ることについて語るときに僕の語ること』を題材とした企画展を開催します。本書は、「走る小説家」としての村上春樹が自分自身について綴ったメモワールであり、多くのランナーから共感を集めてきた一冊です。本展では、その作品がデンマークを拠点とする3人の職人との出会いを経て、唯一無二の特装本へと姿を変えていく過程をご紹介します。 展示概要 村上春樹のメモワール『走ることについて語るときに僕の語ること』をもとに、デンマークを拠点とする3人の職人が制作した12冊の特装本を紹介します。 銅版画家Martin Mörck、活版印刷職人Erling Jørgensen、製本家Klara Kölqvistの3人は、10年以上の歳月をかけて、一冊の本をそれぞれ異なる表現へと仕立てました。刻む、刷る、綴じる――それぞれの手仕事が重なり、紙やインク、革の質感を生かした、一冊ごとに異なる表情が生まれました。 会場では、特装本に加え、銅版原版や下絵、活字、製本道具、制作記録写真などを展示し、その制作過程をたどります。さらに、本文の刷り紙を空間にひらくインスタレーションも展開します。 あわせて、村上春樹が実際に使用したランニングシューズも特別展示し、作品の背景にある、作家自身の「走ること」にも触れます。 アーティスト プロフィール 銅版画家 Martin Mörck 30か国以上の紙幣や切手、書籍の挿絵などを手がけてきた国際的な銅版画家。 伝統的な銅版画の技法を用いて、精緻な線による豊かな表現を追求している。 本作では、本文に寄り添う挿画を銅版に刻み、一枚ずつ手刷りで制作。 細やかな描線が本の世界に新たな広がりをもたらしている。 活版印刷職人 Erling Jørgensen 1962年から活版印刷の技術を磨き、デンマークでその技術を最後まで守り抜いてきた職人。 本作では、金属活字を一字ずつ手で組み、本文の全ページを7年かけて印刷。 紙に残る文字の凹凸やインクの表情からは、活字、紙、印刷機、そして職人の手が重なった痕跡を見ることができる。 製本家 Klara Kölqvist デンマークで伝統的な手製本の技術を受け継ぐ製本家。 新刊書の製本や、作家やアーティストとの協働による作品も手がける。 本作では、活版印刷と銅版画を施した紙を綴じ、革などの素材を用いて装丁。 素材、構造、手触りまでを作品の一部として捉え、一冊の本を、読むだけでなく体験できるものへと仕上げている。 関連特別企画 走ることについて語るときに―早稲田大学競走部 スペシャルインタビュー https://youtu.be/2sIHracNGjE?si=OAx-oH2HtGm6SQH8 本展示にあわせ早稲田大学競走部の工藤慎作選手、増子陽太選手、本田桜二郎選手、そして駅伝監督の花田勝彦氏が、「走ること」について語ります。競技生活のなかでの葛藤、目標に挑み続ける原動力、そして走ることが自身にもたらしたものとは何か。それぞれの言葉を通して、「走ること」の意味に迫ります。本展示とあわせてお楽しみください。 出演 花田勝彦(早稲田大学競走部 駅伝監督) 工藤慎作(早稲田大学競走部) 増子陽太(早稲田大学競走部) 本田桜二郎(早稲田大学競走部) 撮影協力 早稲田大学所沢キャンパス、所沢図書館