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神楽坂 声のライブラリー  
新作配信開始‼


「抱月・須磨子の藝術座の不思議」全4回
 
出演:岩町功、関川勝夫
  LisBoホームページ:https://www.lisbo.jp/
 Webサービスなので、専用アプリのダウンロードや更新は不要です。
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百年を経て、なお熱く語られる
抱月・須磨子の藝術座の不思議


日本の近代演劇の “あけぼの” ともいえる藝術座の短くも激しい活動。その活動を半世紀にわたって研究してきた岩町功氏の講演をライブで収録しました。

いままで不可解であった藝術座のいくつかの問題点。それは劇団の経営方法であり、抱月と須磨子の運命的な出会いであり、またたく間に日本中を席捲した劇中歌であり、そしてあまりに急な劇団の終焉であった。

いまでは伝説や奇跡のように語られる藝術座のこれらの不思議を4回の講座で解明いたします。
講師は、半世紀にわたって藝術座を研究してきた『評伝 島村抱月』の著者岩町功氏。
そして邦楽研究家の関川勝夫氏が百年前の蓄音機と当時のSP盤のレコードを用いて松井須磨子や坪内逍遥の声を再現いたします。


 
 
 
新宿区横寺町に立っている掲示板
 

■全4回に渡る講座の内容

講座1
「藝術座の経済性」→抱月の幼少年期を育んだ石見の鉄山の特徴

花崗岩の風化した砂鉄を木炭で高温燃焼,銑鉄(鋳物鉄) 
 ①集団で生活し、集団で生産 山内、同一区画の棟割長屋、養米貸与
 ②生産は協業、賃金は職種別、盆と大晦日に帳簿上で清算(貨幣経済)
 ③鉄山の人間観→生産手段・個(独立した一人・物)→抱月の女性観
  村方(農村)→「五人組条目」、石見の鉄山→「山内掟」

講座2
「藝術座旗揚げまでの経緯」抱月島村瀧太郎の生涯(1871~1918

もと佐々山姓、浜田市金城町で生誕。父は鉄山の支配人。ずさんな経営で破産、極貧。浜田町の裁判所で苦学勉励。私塾で英・国漢・数を学ぶ、検事嶋村文耕に見出され、養子縁組、東京専門学校(早稲田大学)英文科をトップで卒業。1902年、3年半の英独に留学、『復活』。『人形の家』等観劇多数。近代劇から強烈な感動(人間の包蔵する問題をリアルに表現)

主題、②女優、③音楽・劇中歌、④演技、⑤照明
帰国後、教授。「文藝協会」で『人形の家』を翻訳・演出、主役の女優松井須磨子は絶賛さる。恩師坪内逍遙と「彼女との恋愛問題と演劇観の対立」で離反。
1913年「藝術座」を結成、中村吉蔵(1877~1941)須磨子(1886~1919)門下生らと。
従兄弟の永見勇吉(1872~1913)豊国銀行総支配人資金援助、劇団経営は経済活動・事業、小劇場の建設と劇団・小劇場の法人化を進言。

講座3
「藝術座の経営」1915年神楽坂に「藝術倶楽部」(小劇場・劇壇事務所)創建 

『復活』の劇中歌「カチューシャの唄」が一世を風靡し,経済的基礎を確立。1918年松竹と提携、11月5日スペイン風邪に罹り業半ばで急逝、47歳。 

 
講座4
「抱月・須磨子の死・藝術座の遺した宝」

 ①上演料(ギャラ)の確立、 演劇藝術創造の価値の貨幣表現→演劇上演の持続安定化
 ②水平興行地→全国に新演劇の稙付→築地小劇場・プロレタリア演劇の素地開拓
 ③芸術総合大学と劇団員のアパートの建設を構想→資金を貯蓄
 ④男女平等の先駆的女性観→上演劇の主人公は総て女性→大正デモクラシー  
  
 
 
■講師プロフィール


元藝術座創立百年委員会会長 岩町 功

1929年島根県浜田市生まれ。
九州大学を卒業。
島根県立高等学校にて教鞭をとる傍ら、演劇を指導。
現在までに市民参加創作ミュージカルを11本企画、演出。
著書『評伝島村抱月』がある。





邦楽研究家 関川勝夫

1945年栃木県生まれ。
邦楽研究家。
レコード、書籍、映像など歌舞伎、演劇関係の資料を収集。
蓄音機を用いてのSP盤レコードを聴く会を主宰。

    
 
 


 
【2019年11月2・3日の新潮講座での講義内容】

およそ百年前日本の近代演劇に大きな足跡と伝説を残した藝術座。

島村抱月と松井須磨子が人生のすべてをかけて東京・神楽坂に設立したこの劇団は、苦難の連続であったが、国内はもとより台湾、朝鮮、満州(中国東北部)、ウラジオストックにいたる百九十五カ所に巡業し新劇の普及発展に貢献をした。当時の演劇界にあってこれらの発展ぶりは奇跡に近いものである。
本講座では、藝術座のこれらの不思議を解明することを目標とした。2日間4回の講座で4つの不思議を設定し、藝術座の実像を見つめ直す。

講師は『評伝島村抱月』の著者で自ら地域の演劇活動に関わってきた岩町功氏。また邦楽研究家の関川勝夫氏が蓄音機で松井須磨子や坪内逍遥の声をSP盤で再現する。

①不思議その1→新劇で飯が喰えた 
②不思議その2→創立2年後に自力で藝術倶楽部創建
③不思議その3→国内外の巡業195
④不思議その4→松竹興行社が大劇場上演を引受る


【イベント情報】好評のうえ終了
2019年11月2日(土) 14:00~16:00(教室開場は30分前です)
講座1「藝術座の経済性」→抱月の幼少年期を育んだ石見の鉄山の特徴
講座2「藝術座揚げまでの経緯」 抱月島村瀧太郎の生涯(1871~1918)

2019年11月3日(日・祝) 14:00~16:00 (教室開場は30分前です)
講座3「藝術座の経営」 1915年神楽坂に「藝術倶楽部」(文化ホール)創建。
講座4「抱月・須磨子の死・芸術座の残した寶」

開催場所:新潮講座
住所:東京都新宿区矢来町109 ローズビル3F
アクセス:東京メトロ東西線神楽坂駅2番出口を出て左前方、1Fに「カフェベローチェ」さんが入っているビルです。徒歩30秒。

【申し込み】
①Webサイトでのお申し込みの場合
 下記サイトをご参照ください。
 https://kohza.shinchosha.co.jp/

②電話でのお申し込みの場合
 03-3266-5776(新潮社「新潮講座」事務局)へお電話ください(平日10:00~18:00)

③窓口でのお申し込み
 神楽坂教室の受付窓口が開いている時に限り、お申し込みを承ります。所定の申込書へご記入のうえお手続きください。
 TEL:03-3266-5776(平日10:00~18:00)

 


 
  講座後の質疑応答 岩町氏、関川氏(画面右から)