「アンテナショップ つがる」(終了)
ーつがるの名産品が神楽坂で味わえるー

 


地方の名産品や文化を体感できる「アンテナショップ」
近年、東京駅や銀座など都内の中心地で多く展開されています。
各地方自治体も地方創生のため、力を入れて取り組んでいるコンテンツの1つで神楽坂もその出店候補地としてよく挙げられています。

コロナ禍のこの夏、青森県つがる市のアンテナショップが2021年1月までの期間限定で矢来町にオープンしました。どこか懐かしくてあたたかい、一歩入るとそこにはつがるが広がっているお店。神楽坂『新店の冒険』第3回目は、その「アンテナショップ つがる」を訪れ、つがる市東京事務所の佐藤貴行さんにお話を伺いました。

つがる市の特産品がズラリと並ぶ
スーパーにはない品種もこれから入荷

   
つがる市を知っていただき、生産者さんたちを応援したい!

今回、つがる市がアンテナショップを展開した目的は2つあります。

1つは、つがる市の認知度向上です。
つがる市は人口3万人と県内の市では9番目の規模です。近年は人口減少の速度が速まり課題意識を持っていました。「なんとかして、全国的な認知度を向上し、住みよい市としてアピールしていきたい」そんな思いから誕生したのが、昨年7月に神楽坂にオープンした「果房メロンとロマン」。そして今年の夏にオープンしたのが「アンテナショップ つがる」なのです。この2店を通じて首都圏での認知度を上げようと考えています。

もう1つは地元の生産者と小売業を応援すること。
今年の新型コロナウイルス禍でつがる市の消費も減少傾向が見られます。この影響を突破するためアンテナショップを展開し、生産者とそれを販売する方達を支援していこうと考えています。


             
 地元のお客で賑わう矢来町の店内風景
  

つがる市として認知度アップと名産品の販路拡大を目指して
昨年4月、神楽坂につがる市の東京事務所を構えました。おととしから着々と市場調査をし、神楽坂の状況をふまえ昨年の夏「果房メロンとロマン」を、そして今年の夏は「アンテナショップ つがる」をオープン。展開の後は、3カ年計画として首都圏の方々をつがる市に呼びこむ計画を立てています。現在はコロナ禍で中断しているものの、将来的に実現させる構想を抱いています。

9月からはりんごが旬に
つがる市の名産品の1つはメロン。全国4位の売上額を誇り、県内で生産されるメロンの7割はつがる市産です。特に取材で訪れた日に販売されていた「キスミー」は光センサーを用いて選果している品質にこだわった特産品でした。


 



つがる産メロン「キスミー」
みずみずしさの中に甘さが広がる


これから秋はりんごが旬になります。青森のりんごは、品種が豊富で、月ごとに品種が変わっていくのです。差別化を図るため、スーパーマーケットには置いていない品種も入荷するとのことです。(これはぜひ、味わってみたいですね)
ぜひ定期的に足を運んでいただき、さまざまな品種のりんごを味わってほしいものです。


 

つがる独自で作成したチャート表
酸味や甘味が一目でわかる

「つがる市で農業を」も可能
アンテナショップのゴールは、コロナ禍が落ち着いた後に市に来ていただき魅力を感じ、移住するきっかけを提供することにあります。

メロンはその品質から供給先から一定の評価をいただいており、りんごは台湾などに輸出が伸びているなど産業としては成長しています。しかし、その一方で人口減少の影響で生産者も減っているのが現状です。
つがる市では少子高齢化が県内でも特に進んでおり、市の職員たちも何とかしたいという危機感を持っているのです。

「田舎暮らしをしながら、農業に挑戦していただきたいと考えています。相談がある方についてはここ(つがる)を相談場所として設けています」と、つがる市東京事務所の佐藤さんは語ってくださいました。

店内には子育てや農業についてのつがるの案内冊子も準備しています。興味のある方はぜひお話を聞いていただきたいです。


 
 
 

■DATA
住所:東京都新宿区矢来町118

営業時間:11:30〜18:30
定休日:毎週月曜(月曜が祝日の場合、その翌日)


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