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目で見る、耳で聞く、コワイモノ展ゾクゾク 2026



怖いのに、目を離せない

人はなぜ、恐怖を求めてしまうのか――。

恐怖とは本来、「逃げろ」と告げる生存本能のアラームだ。心拍数は上がり、視野は狭まり、身体は危険に備える。しかしホラー映画やお化け屋敷に足を運ぶ私たちは、その警告を承知の上で、あえて踏み込む。なぜか。そこには“制御された恐怖”という倒錯した快楽がある。
安全だと分かっている状況で恐怖を体験すると、脳は緊張と解放を同時に味わう。恐怖の深層を覗き込みながら、「自分はいま無事だ」と再確認する行為。それは自己確認であり、現代人にとっての精神的スリルなのだ。
本展示は、その構造を巧みに利用する。視覚、聴覚、そして言語化されない違和感を通じて、鑑賞者の無意識に触れてくる。

ここで、あえて問いを投げかけたい。
「本当に、ここは安全圏なのか」と。

日常とは、連続した平穏の上に成り立つ幻想にすぎない。たった一度の予期せぬ出来事が、その前提を容易に破壊することを、私たちは数多の事件や事故から学んできたはずだ。本展示が突きつけるのは、作り物の恐怖ではない。“気づかないふりをしてきた現実”への視線である。
恐怖は、非日常の娯楽で終わらせた瞬間に力を失う。だが、疑い続ける者にだけ、それは深淵への入口となる。

|   深淵へ誘うCONCEPT ROOM

「コワイモノ」を共通テーマにしたコンセプトルームや作品展示、コレクション、心霊写真、作品販売、映像、怪談、朗読など。作品解説や怪談、音楽は、毎日日替わり、展示作品も一部日替わる。​一部有料イベントがあるので、詳しくは公式サイトでチェックを。

◆押切蓮介 特別展示空間『伏魔殿』
会場の一室を使用した体験型展示。
押切蓮介は、ユーモアと恐怖、グロテスクさと人間臭い感情が同居する作風で知られる漫画家。
本展示では、その押切ワールドを空間として再構築。

◆犬木加奈子 特別企画『恐怖似顔絵』
3月22日 9:30~16:00(抽選15名・似顔絵料5,000円)
画業40周年を迎えるホラーの女王・犬木加奈子による展示と連動した参加型イベント。
来場者の“恐怖顔”を色紙に閉じ込める。

<受付方法>
当日22日9:00~9:10の間に地下1Fの受付で抽選用紙に必要事項をご記入ください。9:20に抽選が行われます。当選者順に枠をお選びいただき似顔絵料をお支払いください。15枠が埋まった段階で抽選終了となります。
※抽選に参加するためにはコワイモノ展の入場チケットが必要です。
※9:00前に開場前に集まるのはお控えください。
※色紙と水彩色鉛筆はコワイモノ展の運営が準備しますので、手ぶらでご参加いただけます。
※似顔絵は犬木先生の特徴的なキャラクター表現となります。実際のお顔とは異なる表現になる場合がございますこと、あらかじめご了承ください。

◆Kazumi Games studios 特別体験展示『散歩 ~歪んだ学校~』
来夏リリース予定『散歩Walk』の開発チームによる、体験型インスタレーションと試遊空間。
現実が歪み、境がほどけてしまった呪いの学校――その中で彷徨うことになる。

◆呪物収集家たちによる『蟲毒部屋』
集められた呪物たちが互いを喰らう“蟲毒の巣”。
一歩足を踏み入れた瞬間、この部屋が喰い尽くされた後の飢えた空間だと気づくはずだ。
最後に残った存在は、訪れた者を静かに迎え入れる――。

◆猫又検校『〈カクリヨ〉暗闇の部屋』
そこには光も正義もない。あるのは、距離も正体も分からない“音”だけ。
暗闇の中で何かの気配が、次第にあなたの輪郭に近づいてくるだろう。
扉の向こうに進むかどうかは、あなた自身が決めるのだ。

|   深淵へ誘う参加クリエイター

今回集ったのは、漫画家の犬木加奈子先生、押切蓮介先生、声優の井澤詩織さんを含めた総勢44組のクリエイターたち。
禍々しさを帯びつつも、説明のつかない魅力を放つクリエイターたちの表現。この空間に潜む障りを、ぜひ体感して欲しい。

いたこ28号、犬木加奈子、押切蓮介、糸柳寿昭、黒史郎、井澤詩織、千山那々、濱幸成、西浦和也、佐藤岐夜美、Suzuyuki Kudoh、うえまつそう、チビルマ、日野まり、おおぐろてん、 塚本守、関根津 トム、今仁英輔、猫又検校、高幡、 Kazumi Games studios、yk (Hello1103)、yokomomose、三好一平、比嘉光太郎、ワタリカヅフミ、Mol.24、子纓、 藤田モネ × Horralic、邪邪邪六(tatata5xJJ)、KaRin.、アマノ無量塔、杏弦コルめん、太田翔、三島久作、SYS☆TUNa、はいよるさん、ささきようすけ、おいしい犬!、牛山泰良、Jiggy、Mao Horror、ろく

|   チケット

3月20日
前売:大人2,700円、子ども2,000円
特別ステージ入場券付:6,000円(限定60枚)

3月21日、22日
前売:大人3,000円、子ども2,200円
当日:大人3,500円、子ども2,500円
特別怪談ステージ前売券:6,000円(各日限定60枚)

詳細はこちら(外部サイト)



これらは恐怖を誇張するための装置ではない。
「コワイモノ」という共通言語を介して、表現者と鑑賞者、鑑賞者同士、そして自身の潜在意識と出会うための場だ。

怖さに身をすくめながら、なぜか目を逸らせない。
不安を覚えながら、他者の感性に触れ、自分の内側を覗き込む――。
どうか、安心できる距離を保ちながら、その揺らぎを存分に味わってほしい。

期間 2026.03.20(金)~03.22(日)
時間 20日 開演13:00~閉演20:30
21日 開演10:00~閉演20:30
22日 開演1010:00~閉演18:30
場所 学校跡地の飯田橋でっかいレンタルスペース
住所 〒162-0824 東京都新宿区揚場町2−28
お問い合わせ 溶ける魚
関連サイト https://www.tokerusakana.jp/kowaimono
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