大晦日の夕方、
神楽坂のまちに響く光照寺の除夜の鐘。
今年の煩悩をひとつひとつ手放し、新しい年に向けて心を整えるひとときです。
日が暮れて年越し蕎麦を食べたら、二年参りに出かけてみてはいかがでしょう。
旧年への感謝を胸に、新しい年の無病息災を願いながら、
神仏の前で静かに抱負を誓う――そんな年越しを過ごしてみませんか。
編集部おすすめの神楽坂周辺の初詣・二年参りスポットをご紹介いたします。
※寺社仏閣をクリックすると詳細が表示されます。
毘沙門天善國寺は「江戸三毘沙門」と呼ばれ、「神楽坂の毘沙門さま」と親しまれてきました。明治20年(1887年)ごろの毘沙門天の縁日には、東京で最初期の夜店が並んだとも伝えられています。毘沙門天は新宿山ノ手七福神めぐりのコースに入っておりますので、新年、新宿観光振興協会のマップを見ながら、心新たに七福神めぐりをしてはいかがでしょうか。
江戸時代、赤城神社は「江戸の三社」と称され、牛込の総鎮守として信仰を集めてきました。「江戸の三社」による祭礼の山車だけは特別で、江戸城の竹橋から内堀を通り、半蔵門に出ることが許されていたのです。赤城神社では年越しから新年にかけて二年参りが行えます。ライトアップにより美しく浮かび上がるガラス張りの拝殿。その幻想的な光景は参拝者に人気です。31日から1日にかけては、併設のあかぎカフェでも、夜通し甘酒が提供されますので、お参りのあとに温かい飲み物はいかがでしょうか。
「東京のお伊勢さま」といわれて親しまれている東京大神宮では、12月31日午後3時から、一年の穢れを祓い、新しい年に向けて心身を清める神事「年越の大祓」を斎行。1月1日の午前0時になると、年明けを告げる太鼓の音と共に拝殿の扉が開かれ、巫女たちが初詣の参拝者を迎えてくれます。1日は特別に19時までご朱印の授与も。また、三が日は参拝者に甘酒の振る舞いもございます。
今から約千二百年前。近くに住んでいた信心深い老人は、夢で神霊にお告げを受けます。目を覚ました老人が、身を清めてから拝もうと井戸に向かったところ、井戸の傍の松の上に美しい雲がたなびき、その雲から白鳩があらわれ松に止まったのだそう。その松に注連縄をゆいまわして祀ったのが起源と言われています。
筑土八幡神社では、12月31日から1月1日に変わった午前0時ちょうどから、参拝者にオリジナルのお皿を配付なされるとのこと。こちらは先着順で数に限りがありますのでご留意ください。
創建は1479年。太田道灌が江戸城を築く際、西方の守護神として鶴岡八幡宮の分霊を祀ったのがはじまりとされています。市谷亀岡八幡宮ではペットとの初詣も可能。例年好評の団体祈祷「ペットと一緒の初詣」は2026年1月10日からはじまります。詳細は公式サイトでご確認ください。また、新年からの「ペットと一緒の初詣」の団体祈祷に合わせて、「わんこみくじ」「にゃんこみくじ」の授与もはじまります。
宗柏寺は、1631年に創建された日蓮宗の寺院で、学問や修行の場として広く信仰を集めてきました。特に、江戸時代中期には徳川吉宗によって創設された一橋家の祈願所となり、その歴史と伝統を今に伝えています。毎年1月1日には午後14時より新年祝祷会が行われ、1月2日と3日には初参りとともに新年特別祈祷(各日ともに午前11時、午後14時の2回)が執り行われます。