が集まる場所を設計するのが我々の強み





続いて4番目は建築設計事務所「アイダアトリエ」です。

代表取締役の会田友朗さんはかねてから神楽坂のまちに関わりたいと考えていました。
なぜ神楽坂に拠点を置きたいと考えたのか、そしてまち飛びフェスタでどんなイベントを行うのかを話していただきました。




UNPLAN Kagurazakaのデザインを手掛ける

アイダアトリエさんはどんなアトリエですか?

弊社は神楽坂に拠点を置く建築設計事務所です。
例えば昨年は宮崎県の都城市立図書館、神楽坂でいいますと2016年にUNPLAN Kagurazakaのデザインを手掛けました。
旅行者や地元の人が交流するといった、人が集まる場所の設計をすることが多く、我々もそこを得意としています。



設計の興味は”人が主役”

人が交流する場所とのことですが、自然とそういう強みになってきたのか、自らターゲットを定めたのかどちらですか?

両方あると思いますね。
建築家は住宅からスタートすることが多いのですが、僕は元々景観論という風景などを扱う学問を日本で勉強し、そこから5年間海外留学していました。
なので、元々僕のバックグラウンドは風景や景観が入口になっています。
「社会の中で風景や、空間、環境というのはどういうものなのか」という関心からスタートしていますので、設計においても興味は“人が主役”なのです。

リノベーションをするにあたってのこだわりはありますか?

建物には必ず記憶があります。
決して全てを新しくするのではなくて、「昔どういう建物があって、それが辿ってきた記憶」というのをどう今の時代に合ったように見せていくかを考えますね。


 
昨年空間デザイン総合監修を手掛けた都城市立図書館。
改修前のショッピングモール時代の記憶を残しことを意識した。


 
アイダアトリエさんが神楽坂に事務所を置くことになったきっかけは?

景観を学んでいた学生のとき、神楽坂のまち並みや路地景観はよく研究の対象となっていました。そのころから漠然と「住んだり事務所を置くなら神楽坂がいいな」ってずっと思ってたんですよ。以前は世田谷や中野に事務所を置いていて、次どうしようかと考えていた時、よい物件をみつけて矢来町にまず自宅兼事務所を構えました。数年間神楽坂エリアで事務所や自宅を転々としてのち、昨年赤城坂に面した現在のアトリエの物件に出会い、もう即決でした。



住む人と働く人が交わる“双方向”のまち

会田さんにとって神楽坂はどんなまちですか?

国際性があるまちです。あとは単に新しいものと古いものが同居してるだけじゃなくて、多様性がありますよね。それで新しいものに対する懐が深い。
あんまり保守的なものに行くと“伝統伝統”ってなってしまうけれども、神楽坂は寛容に受け入れるというか、そういった自由さがありますね。
神楽坂は住んでる人もいるし、仕事で来る人もいるじゃないですか? 朝は通勤で上る人と下っていく人がいて、今度は夕方になると帰るために坂を上ったり下りる人たちがいる。一方通行じゃないんです。



 
過去を振り返りながら語る会田氏。
街への想いは人一倍強い。


 
国際性を活かした企画を展開

まち飛びフェスタでの開催内容を教えてください。

例えばアートイベントの期間中など、ヨーロッパの建築事務所や美術アーティストがアトリエを、イベントの期間中に開放したりすることがあります。それに倣って、建築設計をしているアトリエの雰囲気を興味のある方に見てもらえる機会をつくりたいと思いました。前面がガラス張りなので、打ち合わせ室の前を朝通る人がよく覗いていくんですよ。

加えて、写真家のブライアン・スコット・ピーターソン(Brian Scott Peterson)さんにゲストで来ていただきます。
コロラド州出身の彼は、Photohokuっていうプロジェクトでポートレートを撮影する等活躍しています。

当日(10/12と11/2の2日間)は、事務所の入り口でインスタントフォトスタジオを設置して希望される方にポートレート撮影を行う予定です。
弊社はスタッフにも外国人がいたり海外の仕事もしていたり国際性が強みでもあるので、そのつながりを活かさない手はないと。



 
Brian Scott Peterson氏。
「Photohoku」というプロジェクトで
ポートレートを撮り続けている。


 
神楽坂界隈の相談は大歓迎

今後、神楽坂をどう盛り上げていきたいですか?

今後は空間設計の専門家の立場からも神楽坂を盛り上げていきたいです。

今年で神楽坂に来て7年目、2016年にUNPLAN Kagurazakaさんを手がけて、昨年ここに事務所を置き、DOUBLE MAISONさんのリノベーション設計をして1年経ちます。
たびたびリノベーションのご相談はいただくのですが、神楽坂界隈でのそういったお話は大歓迎です。

せっかくこういう場所で地域に開いた仕事をしていく中で、神楽坂の土地勘もありますので「あの辺だったらどうかな」って分かりますし、特に神楽坂の仕事は継続的に手掛けていきたいと思っています。



 
建築設計事務所の強みを活かしながら
国際色も出すことができるアイダアトリエ。


 
まち飛びフェスタでは、赤城坂に寄っていただいて国際交流と貴重な思い出を写真に収めてください♪


【まち飛びDATA】
開催日:10月12日(土)、19日(土)、26日(土)、11月2日(土)
時間:12:00~17:00