【フォルケホイスコーレの授業がいい】
北欧留学情報センター代表の山中典夫です。
先月末、デンマークのフォルケホイスコーレを訪ねて回り、授業を見て、やはりフォルケはいいな、とあらためて思いました。講師だけが話しっぱなしで終わる授業ではなく、教科書はないけれど、必ず生徒と教師が対話しながら進められる授業がすばらしい。
...過去1年、会社から近いある出版社が主催する「文化講座」のいくつかを受講していました。それぞれの講座の講師は一流で、内容も興味深くためになりましたが、いつもなにか不満が胸に残りました。勉強はしているのだが、身につかず応用ができないのです。なぜだろう。
それが今日、もう60歳後半にもなって漸く気がつきました。
そう、自分は授業中黙っていられない生徒なのだ、と。疑問があればすぐ聞きたいし、違う考えもあると考えたときそれをすぐに発言したい生徒なのだ、と。つまりフォルケホイスコーレのような対話のある授業が自分は好きなのです。
小学校のころから、じっとしていられない子どもでした。中学校では、他の生徒の前であからさまに、授業中の落ち着きのなさを教師から指摘され傷ついたことも、かなりへこんだこともあります。授業や勉強がさらに苦手になりました。ある文化講座で発言したら「今日は黙っていてくださいね」と冒頭に釘を刺されたこともあります。
フォルケホイスコーレの授業は今思い出しても、嫌だと思うことはありませんでした。眠くもならなかった。それはやはり授業中、教師から問題について意見をもとめられたり、他の生徒の発言に呼応したり。そういう点で自分は学ぶ事が多かったのだと思います。
だから今日、文化講座担当者から受講継続しますか?、と聞かれて即座に断りました。
デンマーク人が多面的に者を考えるが上手いのは、小さな時から対話のある授業をうけているからなのではないか。
そう思いました。