2020.08.10

笠井禮示8月8日 · セッションハウスにおける公演「世界の終りに四...

セッションハウスにおける公演「世界の終りに四つの矢を放つ」が無事終わりました。
ご来場頂いた皆様、そしてセッションハウスの伊藤孝さん、伊藤直子さん、作品を支えて下さったスタッフの皆様、本当に感謝しております。有難うございます。
この作品は緊急事態宣言下の四月に具体的なリハーサルが始まりましたが、多くの方々がそうであった...ように、私もこの期間一切の活動・仕事の自粛を余儀なくされました。
しかしこの作品のリハーサルが始まったことによって、自分の生活の中にリズムが生まれ、自粛期間を有効に過ごすことが出来ました。
ですからこの作品を構想し、私にこのような作品に出演する機会を与えてくれた笠井瑞丈にも感謝を送りたいと思います。
作品中のひとつひとつのシーンがどのように生まれたかは、ここでは明言は控えたいと思いますが、どのシーンにおいても出演者全員がアイデアを出し合い、それを総合演出である瑞丈が有機的まとめてくれました。
瑞丈とは兄弟という関係性上、以前はよく、あらゆるモノゴトにおいて、小さな意見や考え方の違いで言い争いが勃発することもしばしばでしたが、今回はリハーサルの初日から本番が終わるまでの期間に、あれだけ頻繁に空間と時間を共にしたにも関わらず、衝突が一度も起きませんでした。
「身内のジャッジは耳に入りにくい」とはギターの巨人ジェフ・ベックの言葉ですが、確かそうで、関係性が近くなればなるほど、ましては兄弟となると、相手から出された意見が有意義なものであろうと関係なく、まずは否定までとはいかなくとも、その意見に対してお互いが「まず防御本能」を働かせるようです。
そのようなタイミングは今回のリハーサル中でもしばしばありましたが、お互いがその防御本能を次第に弱めていって、ある意見に対して中立的な思考で向かうという現場を創りだせたことが、作品を深めていったと感じます。
家族や兄弟という関係は自然な存在であり、その関係でしか醸し出ない身体性や空間性というものがあるのかもしれませんが、その自然に出てくるものだけでは作品は成立しないと考えています。結果的にそれが前面に強く現れたとしても、作品製作過程では一度は自然の関係から離れ、思考を通して人対人、ダンサー対ダンサーという関係を通過する必要があると感じました。
今回、出演者全員が次第に防御本能を消して行ったプロセスというのは、家族という関係性からダンサー対ダンサーという関係性に至る必要な途上だったのかもしれません。
改めて、観に来てくれた皆様、関係者の全ての方々に感謝申し上げます。

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