2021.10.03
爪石の固定 最近オーバーホールしたオメガのランニングテストで、振りあたりによる進みが見られるよーなので、再度分解して爪石調整
爪石の固定
最近オーバーホールしたオメガのランニングテストで、振りあたりによる進みが見られるよーなので、再度分解して爪石調整
コンディションのいいムーブメントで、元気がよすぎたよーです。
画像はアンクルで、ルビーが金属に挟まっているのですが、それをシェラックというもので固定します。
古い時計は爪石調整をしなくても、このシェラックが劣化でボロボロになっていたり、ついてなかったりするので、結構よく付け直してます。
※上記の文を詳しく説明すると
オーバーホールした時計は文字盤や針などをつけて、ケースに戻し、ランニングテスト(稼働テスト)数日行います。オーバーホール時の計測データはあくまでも24時間経過時の予測値であり、実測結果とは異なるからです。
針や文字盤もつけてケースに入れるとこにより、針同士の接触による止まりや針が風防に擦れての止まりなどが起きていないか確認する意味もあります。
今回は2日目にプラス10分の進みがあり、そのまま測定器に乗せるも数値は安定。前日の時刻合わせを間違えたかと思いましたが、全巻状態にして、測定器に再度乗せて暫くすると、振りあたりの症状が。
振りあたりとは、テンプが360度近く振ってしまい、振り石がアンクルのハコの外側に当たることにより、周期が大幅に乱れることです。
文字での説明はややこしいですね、、、
とりあえず、振りすぎての不具合です。
ヒゲのセンターやビートエラーを再度確認して、爪石調整をすることに。
爪石とガンギ車の歯先の噛合量を増やすことで抵抗を増やし、振りを抑えます。
もともとついていたシェラックを溶かすために、アンクルをアルコールにつけてしばらく置きます。
シェラックが取れたら、爪石を慎重に調整し、組んでは確認しつつ、調整が完了したら、今回の画像のようにシェラックをつけ直します。
洗浄して組んで、油をさして、20度ほど振角が下がったことを確認。
また、ランニングテストをして、問題が無ければ、商品化となります。
言葉で説明すると長くなりましたが、特別な作業ではなく、振りを上げたいときにも調整することはありますし、比較的多い作業かと思います。
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