第97号(平成30年4・5月号)

近ごろインスタ映えなんぞというものが流行ってレストランで注文したものをカメラに収め食べもせず帰る輩がいるときいて腹を立てている。料金を払えばいいじゃないかという言い分は傲慢の極致といえる。なぜか、なぜだと思うか、良く考えて答を求めてほしい。

何年か前、ヒマラヤの山中でとっぷりと日が暮れて、ヘッドランプと月の光をたよりに疲れた体を運んでいてようやく一軒の粗末な家の前にたどりつき「一宿一飯」をたのんだ。答は、今総勢十名もの食べ物を紙へいと交換で春までの備蓄を提供することは出来ないと断られてそこから三時間程の宿までまた歩くことになった。何が大事か恥かしい思いをしたことがある。