第72号(平成26年2月・3月号)

冬の底から突き上げる様に春の先達として、二月の梅が咲き三月に桜が咲く。朝の静かな時間に胡粉の様なたっぷりとした白さをみせて庭のしだれ梅が咲いている。只その美しさにぼんやりと見入ってしまう。

桜はいわずもがな阿ることなく、己の絢爛たる美しさに気付かぬまま咲き誇っていて愛しい。

二月の声をきいて、もうすぐうぐいすも鳴きはじめる。昔から伝えられてきた“梅にうぐいす”という組み合わせは、平安時代以降、詩歌の世界から徐々に一般化して今に伝えられているという。

春はもうすぐ。